おはようございます。
今朝も清々しいです。
朝といえば思い出すのが『朝のバス』という合唱曲です。
平成2年度NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲で、作詞:俵万智、作曲:飯沼信義です。
「朝の空気 今日はフレッシュ」という歌詞から始まるので、朝の空気を吸っただけでこの歌を思い出します。
中学生が歌うので、声もフレッシュです。
続く歌詞はこうです。
「飛び乗る いつものバスはラッシュ」
韻を踏んでいて楽しいし、ラッシュの嫌な感じが和音でも表現されていて、おもしろいです。
私は中学生のとき合唱部で、周りの部員たちみんな、まっすぐで凛としたきれいな声でした。
朝の空気を表すのにもぴったりでした。
あれから30年。
疲れ切って、フレッシュとは程遠い、深みのある声になってきました。
いろんな経験をして、いろんなことを知って、あの頃とは全く違う自分に驚きます。
いろんな経験をしたからこそできる表現もあるし、歌詞を深く理解できたり、あの頃出なかった高い声も出るようになったりしています。
もし、部活だけで合唱活動を終わっていたとしたらとてももったいないです。
声は変わっていくけれど、歌いたい気持ちは変わらない。
むしろ、年を重ねるほどに、歌が自分にとって大切な居場所になっていく気がします。
「もう若くないから」とか「今さら歌なんて」と思っている方がいたら、ぜひ一度、声を出して歌ってみてほしいです。
朝の空気を吸いながら、鼻歌でもいい。
音楽はいつでも、どんな自分にも寄り添ってくれます。
合唱団というと、最近は年配の方が多いイメージがあるかもしれません。
実際、私のまわりでも「団員の高齢化」が話題になることがあります。
若い人たちは、仕事や家庭に忙しくて、歌う余裕なんてないのかもしれません。
でも、だからこそ。
学生の頃に感じた「誰かと声を重ねる喜び」を、もう一度思い出してほしいなと思います。
あの一体感、終わった後のすがすがしさ、自分の声が音楽の一部になる感覚!
あれは、大人になってからの心にも、ちゃんと響くものです。
合唱は、特別な人だけのものじゃありません。
毎週少しずつでも、声を出して誰かと音を重ねる時間は、忙しい日々の中でもほっとできるご褒美のようなもの。
もし近くに合唱団がなければ、仲間を見つけて始めてみるのもいいかもしれません。
歌が好きな気持ちさえあれば、それで十分です。
合唱は、声を出すことだけでなく、誰かとつながる喜びでもあります。
あの頃のようにまっすぐに歌うことはできなくても、今だからこそ歌える歌がある。
あなたも、楽しみをひとつ、増やしてみませんか?
私も今日、朝のバスを思い出しながら、ゆっくり声を出してみようと思います。
どんな声が出るか、ちょっと楽しみにしながら。
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