子育ての期間は、どうしても子どもが優先順位の1位になります。
歌いたい気持ちがあっても、「それどころではない」と思う日々が続きました。
母の失敗
娘が赤ちゃんの頃、目の前で一度だけ声楽の発声で歌ったことがあります。
すると、突然の大きな声にびっくりして泣かせてしまいました。
慌てて「ごめんごめん💦」と謝り、それ以来、子どもの前でその歌い方は二度としませんでした。
未熟で、反省の残る思い出です。
子どもと歌を楽しむ
けれども少し大きくなると、子どもたちが保育園で覚えてきた歌やテレビで耳にした歌を、一緒に歌うようになりました。
ピアノで伴奏をしてあげると、張り切って声を出して楽しそうに歌ってくれました。
その姿を見ていると、私自身も「歌う喜び」を思い出させてもらえた気がします。
一方で、住んでいた地域の「第九」の合唱の参加に申し込みをしたこともありますが、結局は子育てに追われて参加できず、ご迷惑をかけてしまいました。
歌いたい気持ちが胸の奥に残りながらも、子どもと一緒に歌う時間に救われていたように思います。
歌の歌詞で、自分の気持ちに気付く
そんな生活が続いたのちに出会ったのが、Kalafinaの「光の旋律」でした。
歌っているうちに、どうしても胸が詰まって声が出なくなる部分がありました。
一人で歌ってたときは 少しだけ寂しくて 君のことずっと呼んでいた 届いたんだよね? 君の元へ
その言葉が、自分の心と重なったのです。
普段は言葉にできない思いが、歌を通して初めて形になったように感じられました。
そして後に、バンド活動でこの歌を仲間と一緒に歌ったとき、本当に「届いた」ような喜びを味わいました。
私にとって歌とは
声と心はつながっていて、歌はときに、自分でも気づけなかった気持ちを映し出してくれます。
普段、話しているだけでは表れない感情が、歌とともに表へ出るのです。
自分の心の内を解放し、間違いなく私はここにいると感じ、生きている実感が湧きます。
歌がなければ私はずっと閉じこもったままで、殻の中から一歩も出ないで、一生を終えていたかもしれません。
この世界に歌があってよかった。
音楽は聴くのも好きですし、ピアノなど楽器を演奏するのも好きです。
それとは別に、歌うということは、命ある生き物として、心を持ったものの、心の羽ばたきのようなものです。
殻を割って飛び立てます。
そして、自分だけの空を見つけて羽ばたいていけるのです。
あなたにとっての歌はどんなものですか?
人それぞれ感じることがあるかと思います。
是非、聞かせてください。
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