私は小さな頃から、音楽がとても気になる存在だったようです。
「音楽さえ聴かせておけば、この子はご機嫌でいてくれる」と、母はよく話していました。
その頃は童謡が分かりやすく、好きでよく歌っていたようです。
たとえば、
♪お〜て〜て つ〜ないで の〜み〜ち〜を〜ゆ〜け〜ば
「靴が鳴る」は、本当にのどかで、明るくて、楽しい歌で、大好きでした。
少し大きくなると、松田聖子さんの「青い珊瑚礁」や、千昌夫さんの「北国の春」などを
家の庭でよく歌っていたのを覚えています。
その少し後、私はピアノを習うようになりました。
ですが家にはまだピアノがなく、あったのはオルガンだけ。
それでも毎日欠かさず練習していました。
小学校に上がる頃、ついに我が家にピアノがやってきました。
あのときのピアノの匂い、付属でもらったカセットテープを何度も聴いていたこと、
今でも心に残っています。
ピアノも、歌も、夢中になって続けていました。
ある日、夕ごはんの途中に歌っていたら、おじいちゃんに
「ごはん中は歌ったらダメだ」と注意され、
それ以来、ごはん中は静かにするように心がけました。
小学校高学年になる頃には、
「歌が上手くなるためには、歌い続けなければ」と思うようになり、
当時流行っていたアニメソングを、片っ端から歌っていました。
よく家族に「うるさい!」と言われなかったなぁ、と今になって思います。
音楽の道を真剣に考えたのは、音大を目指すと決めた頃でした。
声楽の先生にレッスンを受け、最初は優しかった先生も、
受験が近づくにつれピリピリと厳しくなっていきました。
最終的には破門された、と後から母に聞きました。
(その頃のことは、あまりはっきり覚えていません。)
でも、破門されたことは私にとって大きな問題ではありませんでした。
ただただ、
「もっと歌を理解したい」
「上手になりたい」
そんな思いだけで、ずっと進んできたのです。
音楽と歩いてきた道のりには、うまくいかなかったことも、悔しかったことも、たくさんありました。
それでも、私は音楽を手放すことはありませんでした。
音楽があったから、出会えた人たちがいます。
音楽があったから、自分自身と向き合うことができました。
これからも、私なりの歩幅で、音楽と一緒に歩いていこうと思います。
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