毎日夕飯のメニューを考えるみたいに、毎日ブログのテーマを考えています。
昨日はシューベルトの激しい歌曲の話だったので、今日はちょっと違う視点で書いてみますね。
ピアノを練習していると、「もっと上手にならなきゃ」と思うことがたくさんあります。
ミスタッチをなくすこと、テンポを守ること、表現を豊かにすること…どれも大切。
でもふと、こう思うことがあります。
「なんで私は、この曲を選んで練習しているんだろう?」
きっかけは人それぞれ。
誰かにすすめられた曲かもしれないし、コンサートで聴いて憧れた曲かもしれない。
昔弾いて忘れられなかった曲や、今の気持ちにぴったりくる曲もあります。
そういう“選んだ理由”って、演奏の根っこになるのです。
うまく弾けなくても、その気持ちがこもっているだけで音が違って聞こえることって、ありますよね。
自分自身の心にある“この曲を弾きたいと思った気持ち”は、完成度よりもずっと長く残っていく。
むしろ、それがあるからこそ、最後まで向き合えるのかもしれません。
うまく弾けることはもちろん嬉しいけれど、それよりも「この曲を好きだと思った気持ち」を大切にしていたい。
音楽って、そういうものなのかもしれませんね。
そのためにはたくさん曲を聴いて、知って、弾きたいと思える曲を見つけるといいと思います。
そして、弾きたいと思ったその曲の魅力を忘れず、練習を重なることです。
つい必死に練習していると、その大切な気持ちを忘れがちなのです。
ときどきその魅力を思い出してなぜこの曲を弾きたかったのかを思い出してみましょう。
そうやって弾いた音は、きっと聴いてくれる人にも、その魅力が伝わっていくはずです。
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